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教育力と独自のノウハウで、
教員採用試験の合格率100%を目指す

樋山 雅史教授


教育学部 数学教育専攻
研究テーマ

中学・高校数学の
教員採用試験の全員合格に向けて

中学・高校数学の教員採用試験の合格率100%という高い目標を掲げ、教師を目指す学生たちの夢実現をサポートしている樋山教授。少人数制での勉強会を開催して、学生たちのモチベーションを引き出し、合格者数を大幅に伸ばすことに成功しました。同時に、自身の経験をもとに教師として大切なことを学生たちに伝えています。

学ぶきっかけをつくるために、
少人数グループの勉強会を開催

毎年、東大や京大をはじめ、多くの生徒が難関大学に合格している、大和大学のグループ校・西大和学園。樋山教授は同校で、30年近くにわたって高校数学の教師として活躍していました。現在は、大和大学で数学教育やグラフ理論をテーマに、研究や学生指導にあたっています。
「特に力を注いでいるのは、中学・高校数学の教員採用試験の合格に向けた指導。“全員合格”という高い目標を掲げ、その実現に向けて自分にできることは何でもする覚悟です」。

“全員合格”に向けた取り組みのひとつが、勉強会の実施。学生3~6名のグループをつくり、仲間と一緒に学ぶきっかけを提供しています。
「私はこの大学で教え始めて5年目ですが、1年目の後期からスタートしました。当時、中学・高校数学の教員採用試験の合格者数は数名程度。この状況を打破するために、学生たちに一人ではなく仲間と学ぶことの価値を感じてもらおうと思いました。同じ目標を持つ仲間と一緒なら、2時間でも3時間でも勉強を続けられるもの。そこで、7~8つのグループをつくって、後期に週1~3日ほど勉強会を開催することにしたのです」。

勉強会では大事にしている柱が2つあり、ひとつは各自治体の過去問を学生に解かせて、解説を行うというもの。そしてもうひとつは、「教職教養」の教材を与えて、自分たちで学ばせることです。
「過去問を解けたとしても、回り道しているケースが少なくありません。ですから、解けない問題の解説だけでなく、もっとシンプルかつスピーディに答えにたどり着けるノウハウをしっかり教え込んでいます。また、『教職教養』は内容が堅苦しいので、勉強のモチベーションが下がりがち。だからこそ、仲間と一緒にコツコツ学ぶことが大切なのです」。

教師に必要なのは、
生徒に尽くす“奉仕の精神”

勉強会を開催するうえで、樋山教授が大切にしているのは楽しく学べる環境づくり。ときには、冗談を言って学生を笑わせるなど、勉強会はまるで高校の授業のような雰囲気だそうです。
一般的な大学の先生と学生との関係性と違い、両者の距離がとても近いのが特徴。お互いに教え合ったりしている学生の輪のなかに私も入り、密なコミュニケーションを通して自分自身も楽しんでいます。単に授業だけの付き合いだったら、生徒たちとここまで仲良くなれなかったでしょう」。

樋山教授が考える、教師にとって必要な資質は“奉仕の精神”。「生徒の目標達成のためにできることは何でもする」というスタンスを、西大和学園時代に身につけたといいます。
「私は数学を教えていたのですが、学生が英語を学びたいと言えば、英単語の問題をコピーして提供していました。また、加湿器が一般に普及していなかった20数年前の冬には、インフルエンザ対策として毎朝ぞうきんをたくさん絞り、教室の前と後ろにつるすのが毎朝のルーティン。授業で勉強を教えるだけではない価値を提供することが、教師の存在意義だと言えるのです」。

また、どんな学生も大きな可能性を秘めているので、「レッテルを貼ってはいけない」と樋山教授。たとえ実現するのが難しい目標を掲げても、励まし、バックアップすることが、教師の使命だといいます。
「高校教師時代のエピソードも交えながら、私が理想とする教師像を学生たちに伝えることも、大切にしていることもひとつ。学生たちには、よい教師になるための心得なども学んでもらいたいと考えています」。

教師を目指す学生にとって、
これほど環境が整っている大学はない

樋山教授が初めて勉強会を開催し、教員採用試験をサポートした3期生の合格者数は19名。いきなり、それまでの2倍以上という結果が出ました。そして、直近の6期生の合格者数は59名。この数字こそが、勉強会の効果をしっかりあらわしていると言えるでしょう。
「大和大学の学生の多くは、高校時代にあまり勉強してこなかった傾向があります。だからこそ、大きな伸びしろがある。勉強会のように学ぶきっかけをつくってあげるだけで、学生たちの意識や取り組み方が変わっていくことが、やりがいにつながっています」。

「解説が必要な問題の数が次第に減っていく」「過去問を解くのに90分で足りなかったのが60分で終わるようになる」など、勉強会を通して日々学生の変化を目の当たりにしているという樋山教授。ただ、“全員合格”を目標に掲げている以上、現状にはまだまだ満足はしていません。中学数学よりも難易度が高い高校数学の合格者数を増やしていくことが、今後の課題だそうです。
「6期生の高校数学の合格者数は4名のみ。数学教育専攻の学生全員が教員採用試験をクリアし、そのうちの半数が高校数学に合格というレベルにまでひきあげていきたい。実現に向けて、来年からは模擬授業のノウハウもしっかり伝えていきたいと考えています」。

大和大学教育学部の教員は、ほとんどが小・中・高の元教師。そのため、自身の経験をもとに教員に必要なことを学生に伝えられると同時に、教員採用試験に合格するためのノウハウを教えられるのです。
「勉強会を開催している私だけでなく、すべての教員と学生の距離が近い環境。全員が本気になって、『教師になりたい』という学生たちの夢の実現を後押ししています。また、校長や教頭の経験者が多いことから、教員採用試験の面接対策も万全。教師を目指す学生にとって、これほど環境が整っている大学はないと自負しています」。

プロフィール

樋山 雅史 教授

教育学部 数学教育専攻

大和大学のグループ校・西大和学園で、28年にわたって高校数学の教師として勤務。その経験を活かし、現在は大和大学の教育学部の教授として数学教育に注力する。西大和学園で身につけた学生ファーストの姿勢を追求し、多くの学生の夢実現を支えてきた。

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