学生が自由にモノづくりに挑戦できる実践的な学びの拠点「ものづくり工房」では、2024年に「EVカートプロジェクト」が立ち上がりました。EVカートとは、電気モーターを動力として走行し、ガソリンエンジンを使わない小型の電動カートのこと。オープンキャンパスでお披露目した際、高校生たちからも大好評だったそうです。「EVカートプロジェクト」誕生のきっかけや製作に関するエピソード、プロジェクトを通じて学んだことなどについて、学生たちに話を伺いました。
参加者:理工学部(2年〜4年)
※学年は取材時のものです。

窪井 翔基
(4年)
平野 杏稀
(3年)
山岡 純也
(2年)
齊藤 航星
(2年)
山田 匠眞
(2年)
村藤 一希
(2年)
1
一人の学生の「やりたい」という想いが
大きなプロジェクトへと発展!
窪井
私たちが運営している「EVカートプロジェクト」は、電気で走る一人乗りの小型カートを手がけるプロジェクト。私は卒業研究に活かせそうだと思って参加したんだけど、立ち上げのきっかけは山岡君だったよね?
山岡
はい。自分はもともと鉄道が好きで、特にモーターの音に興味がありました。大学で何かやりたいと思って先生に相談したら、EVカートのことを教えてくれ、有志を集めてプロジェクト化しようという話になったのです。
齊藤
私は電子工作が好きで、「ものづくり工房」では迷路の上を自走する「マイクロマウス班」にも所属しています。そんななか、山岡君からEVカートの話を聞き、「おもしろそう」と思って迷わず参加しました。
山田
自分も「マイクロマウス班」に所属しており、齊藤君から「機械に詳しいメンバーが必要だ」と言われて、加わることになりました。


村藤
私は山岡君たちに誘われて、ノリで参加したという感じです。
山岡
まさか、ホントに入ってくれるとは思わなかったのでビックリしました。
平野
私はクルマが大好きで、「ものづくり工房」の代表からクルマをつくるプロジェクトがあると聞いて途中から参加しました。


2
それぞれの強みや得意分野を活かしながら、
EVカートの製作にチャレンジ!
窪井
学校がEVカートのキットを購入してくれ、プロジェクトは2024年の秋にスタート。モーターのコイル巻きから部品のはんだ付けまで、みんなで手分けして行いました。
山岡
キットは主に車体と車輪、モーター、基板にわかれており、私はモーターのコイル巻きを担当。あと、いちおうリーダー的な役割も任されていました。
齊藤
私は基板部分を任され、細かいパーツを一つずつはんだ付けしていきました。
村藤
自分はモーターのコイル巻きのほか、カートを走らせるためのプログラミングにも携わりました。




山田
私は齊藤君をサポートするかたちで、トラブルが起きたときの調査・分析や組み立てなどに関わりました。ほかにもいろいろやっていたので、雑用係のような役割ですね。
平野
山田君は、「マイクロマウス班」での経験を活かしてアドバイザー的な立ち位置で活躍していたよね。
村藤
平野先輩は、「EVカートプロジェクト」で一番のしっかり者です。使う部品をきちんと箱ごとにわけてキレイに整理し、グループSNSにアップしてくれたり…。先輩が途中から参加してくれて、ホント助かりました。
山田
自分たちは得意分野がそれぞれ違って、みんながバラバラに作業を進めていたんですが、平野先輩がそれをまとめてくれました。本当に頼りになります!
平野
そんな風に思ってもらえてうれしい!二人とも、ありがとう!!


3
完成して電源を入れても動かない…
原因がなかなか特定できず、大きな壁に直面!


窪井
EVカートを製作していくなかで一番苦労したのは、組み立てが終わって電源を入れても一向にモーターが動かなかったとき。原因がわからなくて、とても苦労したよね。
山田
はい。基板からプログラムまでを一つひとつ見直してみたんですけど、特に異常が見つからなくて、お手上げ状態でした。
村藤
週1回の活動でしたが、結局2~3ヵ月くらい前に進めませんでした。
山岡
EVカートのキットを手配してくれた先生から、授業のたびに「動いたのか?」と聞かれたんですけど、なかなかいい返事ができなかったんですよね。
齊藤
私は、「基板を手がけた自分のせいなんじゃないか」と、内心ドキドキしていました…。
村藤
わかる!私も、「自分のプログラミングのせいだったらどうしよう」と不安でしたね。


平野
原因は、意外なところにあったよね。
窪井
そう。プログラミングに詳しい先生に相談したことで、マイコンのプログラムのバージョンが古いことが判明。古いプログラムを削除したら、モーターが回転し始めたんです。
平野
どうせ今日もダメだろうなと思って作業していたので、最初は誰もモーターが動いていることに気づかなかったよね。
山岡
はい。モーターが動いているのを目にしたときは、感動というより、驚きの気持ちのほうが大きかったです。
齊藤
動かなかった原因が自分のせいではなかったことがわかり、ホッとしました。
山田
私はたまたま学校を休んでいて、感動の瞬間に立ち合うことができなくて悔しかったです。
窪井
「このままでは卒業研究がヤバいかも…」と思っていたので、モーターが動いたときには喜びと安堵が一気に押し寄せました。
4
EVカートを実際に運転したときは感動!
大きな達成感を味わうことができた


山岡
EVカートを一番最初に運転したのは自分。教員室の前の長い廊下を走らせたときには、本当に気持ちよかったです。僕たちの挑戦を応援してくれていた先生たちの部屋にEVカートで乗り付けて成果を見てもらったときのうれしさは、今でも忘れられません。
山田
完成したEVカートを目にしたときは、大きな達成感を味わえました!
平野
スピードは最大で時速10kmくらいだけど、風を切って走る感覚を体感したときは感動!それに、エンジンではなく電気で動くカートなので、走行中の静かさにも驚きました。
窪井
体感では、スピード感があってビックリ!ただ、数値を見て「えっ、そうなんだ」と意外な感じがしました。
村藤
速度は確かにテーマパークの子ども向けのアトラクションのようだけど、クルマの運転免許を持っていない私でも簡単に操作できるのがポイント。たぶん、自分が一番たくさん運転しています。
齊藤
EVカートが完成したのが、ちょうどクルマの教習所に通っていた頃だったので、駐車の練習に役立ちました。
山岡
私たちが手がけたEVカートは、オープンキャンパスでお披露目しました。「乗ってみたい!」と多くの声があがるなど、反響が大きかったですよね。子どもたちはもちろん、お父さんたちも興味津々で…。
齊藤
いろいろ質問を受けたのですが、相手がクルマ関係の仕事をしている方だったらどうしようと不安でした…。
山田
自分も「ツッコまれたらどうしよう」と、内心ヒヤヒヤしながら対応にあたっていました。
5
チームプレーでのモノづくりを通じて、
それぞれが多くの学びを得られた


山岡
「EVカートプロジェクト」に参加して、モーターやインバータの仕組みをより深く理解できました。わかったつもりでいた部分も多くあったのですが、実際に触れて動かしてみることで、「なるほど!」と腑に落ちる瞬間が何度もありましたね。
村藤
基板に関する知識を身につけられたのが、大きなメリットです。この経験を活かして、半導体関連の研究室に行きたいと思うようになりました。
齊藤
EVカートを製作したことで、モーターや電力を制御するパワーエレクトロニクス分野への興味が、どんどん深まりました。今後は、パワーエレクトロニクスに関する研究を深めていきたいです。
山田
「EVカートプロジェクト」で一番学べたことは、チームワークの大切さです。また、計画や管理の重要性も身をもって体験できました。今は「マイクロマウス班」のリーダーを任されているのですが、この経験がダイレクトに活かせているんですよ。
平野
今、就職活動を進めているのですが、「EVカートプロジェクト」の経験は“ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)”として、自信を持ってアピールできるポイントになっています。特に、みんなで壁を乗り越えた経験を通して、チームで協力しながら課題を解決する力や、計画を立てて粘り強く取り組む姿勢を、具体的なエピソードとして説得力を持って語ることができるんです。
窪井
「EVカートプロジェクト」のおかげで、卒業研究が順調に進んでいます。また、モーターに関する知識を身につけることができたのもメリット。モーターに関わりがある会社への就職が決まっているので、社会人になってからもこの経験を活かせそうです。
6
チームプレーでのモノづくりを通じて、
それぞれが多くの学びを得られた
山田
EVカートに実際に乗ってみて感じたのは、車高が低いせいか振動が思った以上に伝わってくること。まだまだ改良の余地があるなと感じました。まずは、サスペンションをつけて乗り心地を高めたいですね。
窪井
自分は運転してみて、初動が遅いことが気になりました。今はモーターのトルクを上げるために、モーターをもう一つ購入し、コイルの巻き方を工夫しながら出力を高める挑戦をしています。
齊藤
現在、モーターを動かすインバータのまったく新しい基板をつくろうとしていて、それを使って出力の高いモーターを取り付けたいと考えているところ。ちょうど今は、そのための部品を揃えている段階です。
村藤
EVカートの馬力をあげて後ろに貨車をつけ、人を乗せたりしてみたい!オープンキャンパスで実現できれば、参加してくれる人たちに楽しさを直接体感してもらえそう。
平野
それ、すごくいいね!前回のオープンキャンパスの際、乗れないことがわかった途端に興味をなくす子どもたちが多くて…。ゆくゆくは、遠隔で操作できるブレーキシステムなどを導入し、誰もが気軽に運転できるようにしていきたいです。
山岡
自分はモーターの音に興味があるんですけど、コイルに流す電流を変えると、鉄心の中の成分が揺れ、その影響で音が出るんです。その仕組みを使ってドレミの音階をつくるなど、EVカートにちょっとしたプラスαの楽しさを加えられたらいいなと思っています。
窪井
私はもう4年生だから無理だけど、ぜひみんなでEVカートを進化させ、関東で開催されているレースに出場して活躍してもらいたいですね。


理工学部の学生から見た、
大和大学のいいところ!

学生たちの「やりたい」という声をしっかり吸い上げてくれ、実現できる環境を整えてくれるところです。高額なEVカートのキットを用意してくれたときには、みんなして驚きました。また、先生たちとの距離がとても近く、手厚いサポートが受けられるのも魅力。相談すれば、いつも親身になって話を聞いてくれて、具体的なアドバイスまでしっかりもらえる環境です。大和大学でなら、自分たちの理想を叶えることができ、一生モノの経験を積めるでしょう。


















