高校時代に特に打ち込んだことはなかったものの、将来「世の中に残るものを手がけたい」と考えていた。その結果、どうしても建築を学びたいと考え大和大学に進学。入学後は設計競技に注力し、数々のコンペに参加する。長谷工コンペや地方創生コンペ、ルーキー戦で佳作などに輝いた。
私立大阪産業大学附属高等学校 出身
建築を学びたかったため、カリキュラムやゼミが充実しており、大手建設会社と連携した実学教育に力を入れている大和大学に進学。現在は設計案を出し合い、優れたものを評価、採用する設計競技に積極的に参加しています。一般的には「設計コンペ」とも言われるもので、参加した方の手書きのシートの熱量に圧倒され、自分も挑戦することにしました。
具体的な活動内容は、提示された課題に沿って設計を行い、提出するというもの。大学内から飛び出して他大学の学生や院生と競うことができるので、「自分が今どの地点にいるのか」を知れることが大きな魅力です。大学のチームで挑むときは自分が軸となって、構成や考え方、方向性などを決定しています。
競技で良い結果を残すためには、日々設計力を磨くことが大事。日ごろからさまざまな建築物を見たり、講演会を聞いたりと、知見を広げる努力を続けています。競技で結果が残せると、超有名な建築家や建築会社、社会に認められるのが大きなやりがい。また、今後の活動を充実させるための賞金をもらえるのもモチベーションにつながります。これまで、大手建設会社 長谷工が主催の「長谷工コンペ」で佳作10万円と奨励金5万円、「地方創生コンペ」で10万円と奨励金5万円、「ルーキー戦」では奨励金3万を獲得しました。
建築競技に挑むうちに実感したことは、イメージを実際に形にする「模型力」が足りないこと。しかし、さまざまなコンペに参加し、それに向けて多くの設計を手がけたことで、スキルが高まったと感じています。また、自分には意外にクリエイティブな能力があることを新たに発見。この活動を通じて、自主的に行動できるようにもなりました。
一方大変だったことは、形になるまでひたすら考えること。新しい考えを生み出すときは、いつもかなり苦労します。建築知識がまだ浅かった頃は、建築専攻の教授である包 慕萍教授から設計の修正を求める指示が鬼のように届きました。
包教授は、フィールドワークを通じて東アジアの建築史や都市史を研究するチャレンジングな教授。厳しくはありますが、少人数で包教授からの指導を、密に受けられるのは大きなメリットです。教授の指導のもと建築競技に挑むことで、自分たちのレベルを知れたと同時に、“全国の天井”が見えたことも収穫だと思っています。
設計競技に挑むうちに、意識や行動が変化しました。高校時代と比べて時間を大切に使うようになり、建築にできるだけ触れるように意識。充実した学生生活を送れています。とはいえ、高校生の頃の自分には、「後で大変になるから、今のうちにしっかり遊びなさい」と言いたいです。
今後の目標は、建築設計の精度を高めていき、軸になる考え方をさらに掘り下げていくこと。そして大学卒業後は、日本で唯一の建築家を養成する大学院として創設されたY-GSA(横浜国立大学大学院/建築都市スクール)か、2025年に創設100周年を迎える横浜国立大学の建築学科で学びたいと考えています。
大和大学の魅力は、小人数制で学部間のほぼ全員が知り合いだということ。コミュニケーションが取りやすく、アットホームで居心地は抜群です。教授たちとの距離も近いため、手厚い指導が受けられるのもポイント。新しい大学でありながら、全国のライバル達と戦える実力を身につけられます。
認められるチャンスも