元衆議院議員で防衛庁長官・自民党副総裁などの要職を務められた本学特任教授山崎拓先生が、講義「わが国の外交・安全保障概論」の3回目を、 11月27日4時間目にC102大教室で実施いたしました。
今回は戦後政治史のうち、1951年のサンフランシスコ講和条約から1989年のマルタ会談までの40年弱を貫く、日本外交の基本精神について縦横に論じてくださいました。日米安全保障条約の条文第5条や第6条の意味、1965年の日韓基本条約の含意、そして沖縄返還過程についてのご解説は、先生ならではの興味深い内容に満ちていました。
なかでも、近年「台湾有事は日本の有事」といった議論が出てきている中で、戦後の東アジアの平和と安全保障についての深いご見識に基づいて、「台湾有事は日本の有事ではない」ということを国際法的な根拠に基づきご説明くださったことは、学生たちには強い印象を残したようです。
最後に時間をとってくださり、前2回までの講義や最近のアメリカ大統領選挙などに関して学生たちから寄せられた多くの質問に、丁寧なご回答をいただけたことも、学生たちにとっては心に残る機会となりました。