10月19日(水)、川崎重工業株式会社の顧問(元常務取締役 技術開発本部長)である牧村 実先生による実学講座を、政治経済学部・理工学部合同で実施しました。今回の講義は「ポストコロナの未来を切り拓くために ~困難を乗り越え、頂点を目指した挑戦~」をテーマに行われました。
世界中のファンに愛されているモーターサイクルの開発では、「パワー」と「環境性(燃費)」という二律背反を克服するため、航空機の技術など、自社の技術者チームが持つ多様で高度な総合技術力を結集し、世界最高性能を達成してきたことを語られました。
また、ヘリコプターの開発では、高性能なヘリコプターの設計は大変難しく、海外企業をパートナーに、互いの強みを活かした共同開発を長年推進してきたことを話されました。
続いて、ロボットの開発では、従来の自動車・電機などに多用されている産業用ロボット分野にとどまらず、危険作業・重労働から負担を軽減する遠隔操縦ロボットや自動PCR検査システム、手術支援ロボット、配送ロボットなど、最先端の技術開発について述べられました。
加えて、将来の水素社会実現に向けて、オーストラリアに大量に存在する未利用資源(褐炭)から水素を取り出し、液化して液化水素運搬船で運び、日本での発電や自動車燃料等として活用しようとするプロジェクトを紹介され、新たな価値を生み出すことについて説明されました。
最後に、「もっとも大事なのは、『人』である。高いゴール目標に向かい、『チームで響き合う』ことが大切である」と学生たちにエールをいただきました。