12月3日(水)、住友電気工業株式会社 常務執行役員 人材開発部部長の國井美和氏をお招きし、実学講座を実施しました。
今回の講演テーマは「住友電工と経営戦略としてのダイバーシティの推進」でした。住友電工グループは、銅精錬技術をルーツとして1897年(明治30年)に創業された伝統を誇ります。同社のグローバル市場における発展を支えるうえで、人材のダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包含)の推進は必要不可欠な経営戦略の一つとなっているとのことです。
一般的に、同質性の高い組織はコミュニケーション・コストが低く効率的ではあるものの、環境変化への対応が困難で中長期的な成長が見込みづらいとされています。環境の不確実性が高まる時代において、多くの企業はそれぞれの能力、経験、スキルの組み合わせが新しいアイディアや付加価値の創造につながるとの考えから、人種・民族・国籍・宗教・年齢・性別・性自認・性的指向など、多様な属性を持つ人材が不可欠と捉えています。
講演では、属性の異なる集団をまとめる環境整備や組織風土の醸成(インクルージョン)を実現するため、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)の存在に気づくこと、そしてその打破を通じて互いの違いを受け入れ、価値観をアップデートすることが重要とのご指摘がありました。また、講義の途中では、隣の席の学生どうしで「同じところ」と「違うところ」を聞き出すというワークが実施され、学生からの質問には、國井氏ご自身の経験等に即して丁寧にお答えいただきました。今回の講義を通じて、学生たちはダイバーシティ全般に関する理解をより深めることができました。




