本学の「小児看護学総論」では、それぞれの現場の最前線で活躍するプロフェッショナルをお招きし、その情熱に触れるリアルな授業を展開しています。今回は、看護師でありHospital Play Specialist(HPS)の資格を持つ、西尾 恵美 先生(大阪発達総合療育センター 訪問看護ステーション めぐみ)をお招きし、「障がいのある子どもと家族の看護」というテーマでご講義いただきました。HPSとは、遊び(ホスピタル・プレイ)を通じて医療環境をチャイルドフレンドリーに整え、子どもたちが医療との関わりを肯定的に捉えられるよう支える専門職です。


「遊び」は、病気や障がいと向き合う子どもたちの希望になる。 西尾先生が伝えてくださったのは、非常にシンプルだけれども看護の根幹に関わる大切な視点でした。
講義では、医療的ケアを必要としながら在宅で生活する子どもたちの事例が紹介されました。西尾先生が取り出したのは、子どもたちが思わず目を輝かせ、五感を研ぎ澄ませて手を伸ばす色鮮やかなグッズの数々。「知りたい」「触れてみたい」という純粋なワクワク感こそが、子どもたちの成長を促し、生きる力を引き出すのだと教えていただきました。遊びが単なる娯楽ではなく、子どもの心を守り、尊厳を支えるための「権利」であることを深く学びました。
学生からは「子どもにとって遊びは欠かせないもので、遊びを上手く活用することで、つらい治療さえも前向きに捉えてもらえるのだと理解できました」 「子どもの『やりたい』という気持ちを支えるHPSは、とてもやりがいのある素敵な仕事だと感じました」などのコメントが寄せられました。
西尾先生の講義を通じて、学生たちの心には「病気を見るのではなく、その子自身の輝きを守りたい」という、新しい看護の光が灯ったようです。病気や障がいがあっても、子どもたちが「子どもらしく」いられる社会をめざします。本学ではこれからも、専門的な知識とともに、対象者の心に寄り添える豊かな感性を育む教育を大切にしてまいります。



